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アトピーの原因が深刻化し患者は増加の一途


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アトピー性皮膚炎は乳児の15%、小児の10%、成人の30%が罹患しているという統計があります。花粉症だけをみても、現在人口の10%以上がスギ花粉のアレルギーを持っているといわれています。これは異常な数字です。

大気汚染やストレス社会、抗生物質の乱用や食生活の変化やストレスに満ちた現代社会が根本的な問題ですから、直ぐに解決はできない大きな課題です。これら現代社会の悪い要因が重なって、免疫異常(アレルギー)が起きてきます。

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アトピー治療の4本柱

アトピーはアレルギーが引き起こされた状態でさらに「皮膚のバリア機能が低下」すると「アトピー発症」という事態になるのです。

アトピー治療の4本柱 治療概要
原因療法 アレルギーを引き起こす要因を根気良く除去していく。
薬物療法 IgEを減らすことのできる抗アレルギー剤や漢方薬を内服する。
対症療法 アトピーの程度(皮膚ダメージの大きさ)に応じてかゆみ止めの内服や、必要ならステロイド剤や免疫抑制剤の外用を追加する。
発症予防 同時並行でスキンケアをして、バリア機能を修復して、皮膚にアレルゲンが侵入しにくくする。

日本のアトピー治療の問題点

上の表のようにアトピーの治療は単純明快なのだだけれど、基本的な治療方針の間違いに気づかず、重症のアトピーを抱えながら苦しんでいるアトピー患者さんがとても多い。
なぜ基本的な治療方針の誤りがあったり、それに気づかないのかいくつかポイントを挙げてみよう。

大学病院のシステムの問題

大学でいくらアトピー性皮膚炎を研究しても、良い論文を書くのは難しいし、「原因の良くわからない病気を研究しても、出世にも名誉にもつながらない。だから熱心に診てくれる医者少なくなる。

適当に薬を出しておいて、効かなくなると「もっと強い薬を出しておけば良い」と考えるような専門医と呼べない医者が多い。

また人事異動も多いので、3ヶ月もすると外来を担当する医者はすっかり交代してしまう。きめ細かな経過観察と心のケアが必要なアトピー治療には最も適していないのが大学病院といえます。

研修医レベルの医者が交代で診るから治らなくても当然というべきで、下手をするといい加減な薬の使い方をされて、どんどん重症化してしまうケースも多い。


誤った知識や情報が蔓延している

一時期ステロイドは悪魔の薬だとか、マスコミが欠点ばかりを強調した偏った情報を流した。それが原因で処方されたステロイドを急に止める患者が増えたという。

大学病院などでもらう強い薬をいきなり止めると、悲惨な結果が待っているのは当たり前です。会社にも学校にも行けない、社会生活が難しくなる、全身が火傷のような状態で、唸りながら寝たきりになっているしかないのです。ステロイドをやめる為にお金をためて怪しげな施設に長期に入所するという悲劇があちこちで起こってしまった。

「今は毒が出ている最中だからいいことですよ。」と平気で嘘を言う医者や民間の商売人たちが煽り続けた結果、「ステロイド狩り」とも言うべき状況になった。

薬はステロイドに限らず、それを使う医者の資質にかかっていると言える。どんなにいい薬でも使い方を間違えれば毒にもなってしまう。原因治療をせずに、ステロイドだけで対症療法をするだけの医者なら直ぐに替えたほうが良い。

知識の無い医者がステロイド剤を使ってきたのが最大の元凶で医者の責任は大きい。そしてマスコミの尻馬に載って科学的根拠の無い正体不明の漢方薬や健康食品、サプリメントや水の類を売りまくった商売人も罪が重い。

「こんなに苦しいのならいっそ死にたい」とと思いつめた患者に対して、ステロイドを正しく使い同時に原因を除去していくという治療法が正しい野田と思う。


知識の無い医者による診療

専門外の病気でも治療ができ、外科が専門でも看板に内科、皮膚科などと書き実際に治療できるのが日本の医者。患者にとってはなんとも迷惑なことだ。

皮膚科やアレルギーの学会にも入らず、殆ど専門的知識の無い他科の医者がアトピーの治療もできるし、そうなったらどんな酷いことになるか。おそらく間違いなくステロイド剤や抗アレルギー剤を誤使用する。ステロイド剤以外にも副作用のある薬はあって、免疫抑制剤のプロトピックという薬がそれだ。世界に誇れる薬だけど取り扱いが非常に難しい。全身に大量に使うと腎機能障害や臓器不全の可能性もある。

皮膚科の専門医でさえ慎重に使うこういった薬を専門外の内科や小児科の先生が使ったらどうなるか。プロトピックの副作用は世界的な問題となって、厳しい使用制限がされている。正しく使えば優れた効果があるのに、発売中止に追い込まれる可能性がある。
引用図書)アトピー勝利の方程式 菊池新

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