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東洋の健康法 (1)站椿


站椿

立禅と座禅。站椿は立って行う禅と言われます。外国では東洋的な思想や技法を
神秘的で精神性の高いものとして受け止められています。東洋人の私が東洋的な事を知らないのではいけないという気持ちがずっとあります。

そのため、時々でも東洋的な健康法(と言い切ってよいかどうか迷うものもかなりありますが)について書くことにしました。 

站椿は日本では馴染みがない難しい言葉です。「たんとう」と読みます。日頃使わない言葉なので意味わかりませんね。調べてみると「站」とは立つこと。「椿」とは杭のこととありました。そのままの意味でとれば、「立木のようにじっと立つこと」という意味でしょう。

座禅は実際にやったこともありますが、座して行う禅です。站椿は立禅とも呼ばれることから禅と関係が深そうで興味深いことです。

一方、站椿は「拳法禅」とも呼ばれることもあります。站椿の姿勢を見てください。膝も股関節も少し曲げて立ち続けるのですから、相当の足腰の鍛錬になります。

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拳法の修行法として始まった站椿

沢井健一氏は中国に渡り大成拳を学び日本に帰ってからは太気拳を創始した方です。
大成拳の重要な修行の一つが站椿であり、現在の日本の太気拳でも重視されています。

youtbubeに動画があったので載せておきます。日本の方ですが著作もある方のようです。かなり長時間にわたっています。

また太道は中井道仁氏が興された拳法ですが、この站椿が「正鎮」「壮鎮」と呼ばれ「気」と「意」を練る重要な修行法となっていることから考えても、おそらく中国の大成拳と関係があるのでしょう。

この健康ブログでこの站椿を取り上げるのは、格闘技の事をかくためではなく、站椿が心身一如という形で精神面での鍛錬にも非常に大きな効果がありそうだからです。

単なる筋力強化法ではなく、内的なエネルギー増強を第一の目的とする鍛練法は素晴らしいものです。内的なエネルギーを功力と呼び、站椿でこれを練り上げれば、拳法そのものも本当に強くなると言われます。
その後站椿は治療法としても使われるようになったそうです。

少しやってみましょう。この姿勢で立ってみましょう。

コツはどこも力まないようにする。youtubeでは「笑顔」でと言ってましたね(笑
腕を上げてますが、肩から手にかけても無駄な力はなるべく抜いています。呼吸は自然に鼻で行います。

見方によってはスクワットの開始の姿勢に見えないこともないですね。東洋には薬を使わなくとも、心身のエネルギーをこのように増強して病気にならない、あるいは治療にも使うというような特徴があるようです。

あと姿勢で重要なのは、腰=腰椎を前弯にせず、やや後弯気味にしておくということ。
日本の体育ではドイツ式の立位をとらせます。腰を前に弯曲させた姿勢ですが、行き過ぎると健康に良くありません。

大体日本人が今のように右腕と左足を同時に振出し、腰を捻じって歩いたり走ったりするようになったのは明治以降の体育教育によるものです。それまではナンバ歩き、ナンバ走りという、今とは質の違う歩き方、走り方をしていました。

ナンバ歩きについても機会があれば書きますが、バスケットのマイケルジョーダンの走り方は西洋式じゃなく、このナンバです。映像があったら良くみてくださいね。ナンバ式の歩き、走り方をしています。

自然な脊椎(背骨)の弯曲は下の図のようですね。(左側に顔を向けている状態です)

前弯が強くなると(原因は色々)腰痛が生じます。站椿の場合前弯を減じるか、やや後弯気味にします。

ここが重要です。そうすると体の無理な力みがとれます。 懐が深くなります。もちろん普段の姿勢では画像のように自然な弯曲を保って生活していますし、それでよいのです。


腰痛があるときに腰椎の前弯が強くなっていることがあるんですね。(上図の下)。そういうときは、上の図のように椅子の座面にでも膝~足を上げると前弯が減り、随分楽になります。

站椿をするときには立位ですが腰椎は上図の上のような状態です。さて站椿の姿勢で60分立っている人もいます。皆さんはまず5分できたら合格です。

次に日本の太気拳の沢井健一氏のyoutubeを載せておきますね。もともとこのような拳法の心身の鍛錬法として生まれた站椿なんですね。

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