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ストレスを抱えこまないための、人との距離の取り方6つのポイント


ストレスに押しつぶされない人との距離の取り方6つのポイント

 

物理的距離は親しさで決まるという原則があります。「相手と120センチ以内の距離で親密なコミュニケーションがとれる」というのが大枠です。

 

  • 恋人同士、仲の良い(!)夫婦は密接の距離といって0~45センチ。
    皮膚接触を伴うコミュニケーションが取れる距離です。
  • 45~120センチは個体距離
    個人的に親しい人と路上で立ち話が出来る距離になります。
  • 120~360センチまで離れると、ビジネス上の距離
    お互いに相手の表情を読み取ることは難しく、隔絶されているといえます。

 

このように物理的距離は心の距離と密接に関係していることは、日常の経験でよくわかりますし、どんなに親しい間柄でも時には距離を遠くして同じ時を過ごさない選択をしています。いつも密着していることはお互いにストレスとなるからです。

 

ストレスにつぶされないコツは時には120センチより離れる時を持つ、親しい相手が全く知らない場所で時を過ごす。このコツを上手く使うと良いのです。

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距離の取り方は自然に学んでいくもの。しかし学べない人たちも存在します

 

学生時代、精神科実習の時に初めて病棟に入ったときのことです。

男性患者が顔と顔が接触するかと思うほどの所に立ち、目をじっと凝視して話しかけてきたことがありました。当然こちらは面食らいます。

 

恋人同士ぐらいしか取らないような距離に、見も知らない精神科の男性患者さんがこちらと鼻がくっつきそうな位置に突然立ったんですから。

 

生まれて初めての経験だったので、強烈な記憶のまま残ってます。

 

その人は統合失調症の患者さんでしたが、人との物理的距離をうまくとれないことが対人関係の困難さを表しているのだと実感できました。

 

物理的距離と精神的な距離をうまく保つ

 

人との関係に疲れたり、ストレスが溜まる原因の一つに、人との物理的距離の問題があります。

 

そこに注意しながら生活することが、ストレスを溜め込まないためのポイントになるのではないでしょうか。

 

日常の生活で距離を保つというのは、物理的距離はもちろん大事ですが、どれぐらいの時間を一緒に過ごすかとか、どんなコミュニケーションの内容なのかなど色々な事が関係してきます。

 

またお互いのその日の調子によっても物理的な距離を変えることが、基本的には疲れない人間関係にとって重要です。

 

1.相手とどのぐらいの時間を過ごすか

 

自分の大事な時間を、この人にどれぐらい使えるかと考えてみて下さい。自分の時間をどれぐらい使っているか、それが相手に伝わるあなたの気持ちです。

 

このバランスが取れないと、大事な人を大切にせず、表面的な人付き合いに時間を割くという事になります。

 

子供は親の言葉よりも、どれぐらいの時間を自分に割いてくれているかを見ています。

 

2.相手に自分の事をどの程度話すか

 

誰にでも少し秘密にしておきたいことってありますね。本来は秘密にしておくべきことを話せる相手なのか、話す前に立ち止まってみましょう。

 

秘密は話さない事が原則です。話すべきではない相手に、その場の行きがかりでつい話してしまうと、気持ちが落ち込んでしまうことがあります。

 

統合失調症の患者さんが、相手に飲み込まれる不安と恐怖を感じることがあります。そういう時は決まって、話すべき相手ではないのに自分の秘密までも全て話してしまったようなときです。

 

誰の秘密であれ、それは胸にとどめておいたほうが良いのです。

 

3.相手の言うことを聞いてあげるのは大事なことですが・・

 

相手の言うことをよく聞いてあげることと、同調することとはまた別のことです。同調できないことにまで同調していては、自分というものが無くなります。

 

4.いくら親しい間柄でも、毎日顔を突き合わせるとだんだんと辛くなります。

 

秘密のとまではいかなくても、一人で活動できる場所や、相手の知らない場所を複数確保しておきましょう。

 

5.人の噂話は誰しも好きだけど同調してはダメ。

 

これこそ最も注意しておかないといけない点です。

 

自分から言い出した話ではないのに何となく同調してると、あなたがそう言っていたよと、噂されている人に伝わるかもしれません。

 

良い話ならともかく、良くない話は正しいかどうかもわからないので、同調して火に油をそそいではいけません。第一噂話ってあまり後味が良いものじゃないですよね。

 

6.自分の秘密だけでなく、家族、特に子供の秘密を守るという姿勢が大事です。

 

子どもの秘密を守るという点で失敗したのは、「積木くずし」という本と映画で有名になった俳優さんです。

 

親が我が子の非行について本と映画にしただけでなく、教育者として全国を子供の秘密をばらして回り、それに教育講演という大義がついていたことです。

 

かなり厳しいことを言っていると思います。

もちろん自分の経験を世の悩める親に生かしてもらいたいという気持ちはあったのでしょうが、当の娘さんからはどう見えていたかという視点が無かったのです。

 

子供の秘密を公にしてしまった時点で、子供を大きく裏切ったという視点が大事です。その後の結末が良いものではなかっただけに、後味の悪さだけが残りました。

 

でもそれは他人事ではありません。私達だって、ちょっとしたことでも子供に同じ類の思いをさせているかもしれません。

 

親にしてみれば何も覚えていないようなことでも、子供の心に傷として残るということはいくらでもあります。

 

子供の話しを他人に話す時に、話して良いことかどうか、少し立ち止まってみてください。

 

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