丹田・腹式呼吸法のすすめ
浅い胸式呼吸が習慣になっている人が腹式呼吸で生活するようになれば、あがり症、不安、緊張は改善してきます。人なかでしゃべると頭が真っ白になる、好きな異性に対して何も話せなくなるという悩みを持っている方は実は多いのです。
人間にとって確かに不安や緊張は必要なものです。しかし極度に大きな不安や緊張になると、逆に生活や人生そのものが上手くいかなくなります。
現代社会そのものが過酷なストレス社会と言われます。現代と昔をストレートに比較はできませんが、現代人がストレスに悩まされています。過度のストレスは自律神経のバランスを崩し、過剰に交感神経優位の状態が続くため、副交感神経が働いたリラックス状態はなかなか実現できません。
交感神経優位の状態とは、心臓は早鐘のように打ち、ビッショリと手汗をかき呼吸は浅く早い、緊張で喉がカラカラ。誰でも一度や二度はこんな経験したことがあるはずです。 でもこれが常に起きてしまうとかなり辛いですね。
この辛い状況をお金をかけずに改善できる、あるいは解決できてしまう方法があればやってみたくありませんか。それが、腹式(丹田)呼吸です。
丹田・腹式呼吸で自律神経をコントロールする
ここで提案する丹田・腹式呼吸の方法はいずれも体に働きかけて副交感神経を充分に機能させ、心身のリラックス状態を作り出すというものです。
簡単に言えば丹田呼吸は腹式呼吸の発展型です。
腹式呼吸のポイントを書いておきます。
- 呼吸は鼻で行う
- 吐く時に腹が引っ込み、吸うときに腹が膨れる
- 吐く時にみぞおちに力を入れない(呼吸を通じて決して力を入れようとしない)
- 吸う息はお腹を緩めれば自然に入ってくる。
- 自然に吐く息が長く、吸う息は短い。
- とにかくリラックス、力まない
画像を見ながら丹田を意識した腹式呼吸の実際を行ってみましょう。
(1) 姿勢
ゆったりと腰を自然に立ててすわります。
眉間の力をぬいて顔の力を抜きます(これ大事です)。
(2) 丹田は臍下10センチの奥
ココから臍下丹田に手を当て意識する。
臍下10センチの所に手を当てます。
(3)呼吸法
鼻から息を吸った後、
ゆっくりと息を細く鼻から出していきます。
鼻から息を出すと
手のひらにお腹が引っ込んでくるのを感じます。
息を吐く時にお腹が引っ込むのは
横隔膜が上がるためです。
力まないこと。
腹に力をいれようとしてはいけません。
鼻からゆっくり息を吐きます。
息を吐ききらず、7~8分目吐いたら、
腹の力を緩めると自然に鼻から息が入ります。
息を一杯に吸うのでなく、自然に7~8分目にしておきます。
意識しなくても、吐く息が長く、吸う息は短くなります。
5分程度行います。
慣れれば時間に制限はありません。
姿勢は正座でもかまいませんが、
現代人は椅子座位がやりやすいでしょう。
*意識して腹に力を入れないようにしてください。
却って体の力みになってしまう場合が多いです。
腹には自然に力がみなぎるまで待ちましょう。
*力まずにゆっくりとした呼吸を心がけると、
自然に深く気持ちの良い呼吸になります。
健康を意識した呼吸として「丹田呼吸」「腹式呼吸」の習慣が身に付けば
常住坐臥、自然に一日ずっと腹式呼吸になってきます。
精神面でも身体面でも多くの効果が期待できます。
健康もお金で買うものだという考えは改めましょう。
呼吸ですから、只で手に入る健康法です。
やらないという手は無いと思いますよ。