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自己統制法で手足の温感のイメージ訓練~姿勢と心構え~


リラックスの必要をいつも感じてる人や、仕事や勉強の能率を上げたい人に是非おすすめしたいのが、自律訓練法を日本人向けにした自己統制法です。

この方法はドイツのシュルツ博士の考案された自律訓練法が元になっています。自律訓練法で最初に取り組む「腕の重い感じ」は日本人の場合人によっては感じにくくそこで挫折する人が多いのです。

 

九州大学で心療内科を創始された故池見酉次郎先生。先生が考案された自己統制法は自律訓練法よりも早く効果を感じる事ができます。ここでは更に自己統制法をもとにイメーージ訓練として、自己統制法を変化させたものにしています。

自己統制法は自律神経の調整法として日本人にやりやすいように改良されています。それを池見先生から直接教わり、改良を加えた方法にしています。 

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(1)訓練の実際

自己暗示も自己催眠も使わない、いわば自然な方法です。
体から自然に伝わってくる感覚を使う方法ですので、誰もが実行しやすく、効果が出るまでにそれほど期間もかからない方法となっています。

①姿勢

椅子座位で足裏が床に着いている状態。そのときに腿裏が座面から圧迫を受けていない状態で座る。腿の裏が圧迫されていない事は重要ですから、椅子の脚の長さが自分に合ったものを使ってください。

どうしても椅子が高い場合には、足下に座布団を敷いてください。床が冷たい感じがなければ靴下は履かなくてもかまいません。靴下を履いても床が冷たく感じるようであれば冷たく感じないように足の下に座布団を敷くか、部屋の温度を上げてください。

足裏がそっと床の上に降りている感じ。無理な力は入れない状態が重要です。

立腰がしにくかったり、窮屈さを感じる方の場合は次の写真のように自然に持たれてもかまいません。姿勢が大きく崩れず、ゆったりとした感じなら背もたれのある椅子の場合にもたれてもかまいません。そして、腿の上にそっと手のひらを自然に置きます。

重要な心構え.受動的注意集中

この自律神経イメージ調整法は心構えが最も重要です。普段私たちは何かをするときには注意を集中しますね。大事なことほど一生懸命集中してやります。しかし、この自律神経イメージ調整法に限っては、「一生懸命の集中」はやめて下さい。「一生懸命集中」する努力は交感神経を興奮させます。

 

今あなたがやろうとしていることは、副交感神経を強く働かせることですから、「一生懸命の集中ではなく、何となくゆったりイメージをして、向こうから効果が現れるのに任せる」という受け身的な気持ちでいることがとても重要です。

日頃、経験した事の無いような気持ちの持ち方ですが、すぐに慣れますから、そういうつもりでやってください。この点については、これからもあちこちで書きますので、大事なことなんだと認識しておいてください。効果が出るかどうかに最も関係するポイントです。

 

②太腿から伝わる手のひらの暖かさを感じる

手のひらをそっと腿の上に降ろします。太腿の筋肉の暖かさが自然に伝わってきますね。手のひらと太腿の間の感覚にぼんやりと注意を向けその感覚を味わってください。手のひらの暖かさにそれとなく注意を向ける。それとなくという事が重要です。一心に注意を向けてはいけません。

この姿勢で呼吸をゆっくりしながら、

・目を軽く閉じて眉間の筋肉がゆるみ頬の筋肉もまぶたも緩んだ状態にします。
・太腿もゆったりと力が抜け、足裏がそっと床についています。

次のようにイメージします。言葉よりもイメージを使うことがこの方法の工夫です。
言葉に捉われることがないので、従来の方法よりもやりやすくなっています。

*ただひとつ自分自身にとって心地よい「キーワード」を一つ決めて、
エクササイズの中で適度に使っていきましょう。

例えば、「自然に~自然に~」「気持ちいい~気持ちいい~」「ゆったり~ゆったり~」何でも心地よい言葉を心の中で呟いていきます。

参考までに自己統制法の第一段階を聞いてみてください(音声は池見酉次郎先生)

エクササイズが進んできて6段階を終わるころには、この「キーワード」を心で呟けば、それだけで自然に自律神経調整リラックス状態になれるようになります。

そのような状態までエクササイズが進めば、日常生活を送りながら「キーワード」を呟くだけで自律神経調整リラックス状態に入れるようになってきます。

 

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