人生脚本から自由になれる交流分析*本当の自分を生きていないと思う人へ
いつの間にか同じような失敗を繰り返していることはありませんか。
そのたびにもう失敗はしないと強く反省はしても、気づけば同じことを繰り返してしまい、自己嫌悪に陥ってしまうようなこと。
そんな繰り返して起こる嫌な感情。
それは単なる偶然ではなく、意思が弱いからでもありません。今からあなたの心の状態を覗いてみて、このような悪循環から抜け出す準備をしましょう。
Contents
交流分析が教える3つの自我(心)の状態
今回のテーマは人生の脚本を考えてみるということです。人生の脚本とは、本当の自分の生き方を邪魔する、本当の自分を生きていないシナリオのことです。
交流分析とは人間がお互いに交流するときのパターンを読み解き、より良い交流ができるためのツールです。
人生の脚本に戻りますが、私たちが自分の人生をどんな風に終わるかを想像してみると、私たちを支配している人生の脚本(シナリオ)が見えてきます。
もし自分でも意識しないマイナスのシナリオに支配されていることがわかったとき、私たちはそのシナリオからもう自由になれないのでしょうか。取り返しがつかないんでしょうか。
厄介なことに、誰も自分が自分の人生を束縛し、邪魔する脚本があるなどと考えてもみません。
無意識の出来事だから意識化できないのです。例えば自分のいびきがどれだけ家族を困らせているか気づかないようなものです(例えが違いますが)
そのような脚本に人生を邪魔されない人もたくさんいます。
その人たちは、多少の失敗はあっても自己実現の道を進んでいけます。
人生の脚本から自由になる方法はあります
人生の脚本に導かれていたとしても、安心してください。マイナスのシナリオから自由になり、自分らしい生き方ができるようになる方法はあります。
ここで対象となる人は、なぜか人生が上手くいかない、同じような失敗を繰り返してしまい後悔する、自己嫌悪におちいるという少なからぬ人達です。
その人たちを人生脚本から自由になってもらうのに少しでも役立てば幸いです。
目指すところは、いわゆる社会的成功とか、表向きの人格者、金持ちになるということではなく、自己実現というものです。
交流分析では人間の自我(心)を大きく3つに分けます
ところで、人生の脚本に支配されているということを考える前に、知っておきたい事を次の図に示しました。
交流分析の創始者エリックバーンは人間の自我(心)を大きく3つに分けました。
人間が他人と交流するときには、このP,A,Cの自我のどれかから相手のP,A,C のいずれかの自我に話しかけます。
PACを使ってお互いに交流するというのが人間が他人と交流する基本です。
この発明・発見により、過去にさかのぼって親子関係に原因を求め治療していくというような、困難な挑戦をしなくても、現在の交流パターンから自己実現に向けて人生を回復できる大きなメリットがあります。
脚本の見分け方は人生の終わり方を想像すればわかります
あなたが脚本に支配されているかどうか見分ける方法は、あなたがあなたの人生をどんなふうに終えると考えているかを明らかにすれば、今すぐにわかります。
1.何歳まで生きるのか?
大事な人(親など)が亡くなった年以上のイメージが作れないという人は、下手するとその年までしか生きないという脚本があります。
2.安全に自分の人生を終えるか?
無意識的な罪悪感があれば、交通事故で亡くなるかもしれません。
交通事故の大半は無意識的な罪悪感から事故を起こすと言われます。
ジェームス・ディーンの例
エデンの東で一躍日本で人気が出たジェームズ・ディーンは1955年カーレースに向かっていたところ交通事故死を遂げました。
この事故は一旦停止を無視した車の過失によるものと言われています。
しかし、ジェームズ・ディーンが車好きで疾走していたことが、無意識的な罪悪感から出た行動だとの分析もあります。
3.依存的人生・犯罪的人生で終わる
非常に優れた政治家でありながら、最後はウォーターゲート事件で政治家生命を終えたニクソン。
常識的には信じられないような終わり方から、彼を支配していた人生脚本が垣間見えてきます。
4.異性とのトラブルで終わる・孤独な人生で終わる
いずれにしても 人生脚本に支配された人生です。
人生の勝利者とは
もっとわかりやすく言うと、あなたが死んだときに墓碑銘になんて刻むか想像してみてください。
よく頑張った、悔いのない一生だったと書ければ、少なくとも自分の目指す人生の勝利者です。あなたの人生のモットーの中にも脚本を発見できるかもしれません。
脚本から自由になるにはどうしたらよいのか?
一言でいうと、自分の人生は自分で責任を持つという覚悟をすることです。
決して親のせいにしたり、親を恨むようなことはしないのです。
同じ親から生まれた兄弟は、全く自由に生きているかもしれません。
だから親のせいというより、これまでの人生はあなたが「~のように生きる」と幼い時に決心したと考えるのです。
それは自分が決心した運命なのですから、今度は条件反射を自分で叩き壊して、不幸な方向に向かう人生をもう一度自分の本当の人生に向けて再出発することができるのです。
自分が持って生まれた能力をフルに生かして生きるために、邪魔している脚本を叩き壊すのです。
この続きは、あなたの人生を邪魔している禁止令(~であってはいけない)を色々あげてみます。あなたは自分に当てはまるものがないか吟味してみてください。
次回は