中年世代の人間関係のストレス解消のヒント
中年世代は、家庭、地域、職場いずれにおいてもその中心的な役割を持っており、ストレスが溜まりやすい世代なのです。中年世代は嘆きの世代であるというと大袈裟でしょうか。家では配偶者あるいはパートナーや家族(親世代や子供)との人間関係だけでもストレスが溜まりやすいという実感があります。家庭人としては問題発言でしょうか。
都会では地域での人間関係は余り濃くはなくても、向こう三軒両隣の隣人との関係は、時に大きなストレスともなります。
地域での役員としての役割の負担も時としてストレスになるというのが私の実感ですが、皆さんはどうですか。少なくとも家庭でのストレスが小さいからこそ、地域社会での役割も果たせるといいうものでしょう。
そして職場は生活の糧を得たり、仕事が生きがいという人にとっては特に重要な場であるだけに、職場での人間関係が上手くいかなくなるとストレスはかなり大きなものになります。
仕事の業績はもちろんストレスの種ですが、私が経験したように上司が尋常ではないパワーハラスメント行為などしてくれば、そのストレスたるや想像を絶するものとなります。自分か相手を悪い意味でどうにかしようと本気で思うようになるのに時間はかかりません。
家庭、地域、職場での人間関係の悪循環が起これば、全ての場所に置いてその役割を果たせないほどにストレスが膨れ上がってしまうとやがて破裂してしまう運命にあります。
中年世代のストレスたるや下手をすれば、人生を破壊してしまう力があると思いませんか。これが私の実感です。
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優先順位をつける(限られたエネルギーを何処にどの程度使うかを決める)
家庭での役割も重要だし、地域社会での・・・、職場でも・・・とそれぞれで100%の力を発揮しようとすれば、いずれはエネルギーが枯渇してしまう。 どこにも良い顔をするのではなく、エネルギーを振り分ける比率を決めましょう。
どこにどの程度の時間を使うかということですね。私は家庭にこそ時間をたくさん割くべき時代ではないだろうかと考えます。
この10年間連続で年間3万人以上の自殺者がありますが、内訳は50代が21%、40代が15%、30代が14%、20代が10%、10代は2%。
これを見てみると家庭を持ち子供もいる30代から50代の責任が重い年代の自殺者は全体の50%を占めています。その半数近くは鬱病によるもので、過重なストレスが影響していることが予想できます。
家族など身近な者に怒りをぶつけ、生活の基盤である家庭がストレスフルな状況になると悪循環でストレスが膨らみ続けてしまう。
家庭であるいは部下に対して、後で後悔するような言葉を投げつけないことが、下手にストレスを生まないコツです。それぐらいわかってますがついやってしまいます。
条件反射的に怒るというパターンができあがっている場合、売り言葉に買い言葉で対応しています。交流分析からいうと理性的に対応できていない大人げない反応です。
無用なケンカ、言い合いを避けるコツ
売り言葉に買い言葉は大人である自分が子供の発言をしているのですから、もっと理性的に発言するにはどうしたら良いか考えましょう。
ではこんな風に考えたらどうでしょう。子供に対して父親あるいは母親として、門限を破った時にすぐに怒るのじゃなく、怒るという行為の前には「遅いな、どうしたんだろう、何かあったのかな?」と心配の気持ちがあったはずでしょう。
それなのに「今何時だと思ってるんだ!」と怒鳴ればあなたの心配していたという気持ちは、子供には伝わりません。
怒る前に生じた「心配だ」というその気持ちをそのまま伝えましょうよ。「お父さんは、何かあったのかと心配していたんだよ」と言えば、それが本音だし、子供も「ごめんね」と言う風に反応するのじゃないでしょうか。
むき出しの感情をぶつける前に、あなたに生まれていたもっと素直な気持ちをそのまま相手に伝えるようにすれば、人間関係はもっとスムースにいくはず。
今度、子供でも部下でも怒るような事があるとき、怒る前にどんな気持ちがあったのか良く観察してみてください。それをそのまま相手に伝えましょう。それが大人の態度です。
怒っている時は大体「あんたは・・・、お前は・・・」と主語が相手になっていることが多いのに気づいていますか?
相手の悪い事をあげつらっているとそうなるんですね。
そういうときには「私は」と自分からのメッセージを出すようにするのも、一つの工夫。
「お父さんは、お母さんは・・」とくれば「お前が心配なんだ」と来ませんか?
「あんたは・・・あんたは・・・」とくればその次の言葉は非難したり怒ったりする言葉が来るようになってるんですね。
家庭を一番大事にするのが、あらゆる人間関係をスムースにするコツだとも思うのは私だけじゃないですよね?(笑