免疫力を上げるコツは体温を上げること
体温が1℃下がると免疫力は30%下がります。体調が悪くて受診してもこのことを指摘する医者はまずいません。
これは恐ろしいことです。今の医療は体をパーツに分けて治療するのが基本ですから、体全体で調和をとって健康を実現する医療ではないからでしょう。
私も、年齢を重ねると体温が低くなってきました。40代では36.5℃程度あった体温が現在では35.5℃平均。計る時刻によっても違うので、何日か朝の起床時、昼、就寝前で数日計って見た方が良いでしょう。
朝起きたときが一番低く、活動をすると徐々に上がってきます。3回の測定が無理なら昼食前に測ってみましょう。
病気の人は健康な人よりも体温が低いことがわかっています。体温が低いと病気がちになる理由は、低体温では生命を維持する触媒として全身で機能する酵素の活性化が足りないからです。だから、どんな人でも体温を計れば自分自身の免疫力の状況がわかります。
体を健康に保つ理想的な体温は36.5℃前後です。これぐらいの体温が免疫のバランスがとれるのです。
測定はわきの下で測定するのが基本です。36.5℃がわきの体温だとすると、深部では37.2℃あり、体内に住んでいる沢山の菌、たとえば腸内細菌(善玉菌、悪玉菌、日和見菌)が作り出す酵素が最も活動的に動ける温度なのです。
冷たすぎる飲み物を飲むと良くないのは「酵素が不活性になる」という根拠があるからです。
低体温とは
わきの下で測った体温が36℃以下を低体温といいます。低体温の人は朝起きたときの体温が35℃くらいで布団離れが悪く、体温が上がるまで起きることができません。
低血圧だから起きれないのではなく、低体温だから起きられないのです。
人間の体は、目覚める1時間前に、ステロイドホルモンが出るようになっていて、そのステロイドの刺激で自然に体温が上がってくるようになっています。
ところが、体温が35℃台の人は何かストレスを抱えていたり、体温が34℃台の人は大きな病気になる前兆だと考えた方が良いのです。
自律神経が体温の調整を行っている
ご存知のように人間は恒温動物ですから、周囲の寒暖の環境に左右されずに深部体温を37.2℃に保つようにできています。
どのように調節しているかというと、たとえば外気温が下がると自律神経は皮膚の血管を縮めて体温が失われるのを防ぎます。逆に外気温が高い場合には、血管を拡げて体温を外に発散してくれます。
余談ですがこのときに血圧も上がるので普段高血圧の人は注意が必要となります。朝の一撃といって血圧は起床後から上昇するので、早朝高血圧の人は脳出血で倒れる事態になるのです。
全ての生命活動は熱エネルギーで行われている
生命を維持する活動の全ては熱エネルギーで行われているので、低体温になると体の血流が悪くなり、血行が悪くなって体内の活動を低下させます。
エネルギーは血液で運ばれるので、体温の維持もできなくなり低体温になるのです。
血流が悪くなり、免疫を担う白血球が全身に運ばれにくくなると、当然全身の免疫機能は落ちてしまいます。
体温が1℃下がると免疫力は30%低下すると言われ、私達はもっと体を温める方法を実践していく必要があります。
低体温で起こる現象
何とか深部体温を維持しようとして自律神経は抹消血管を収縮させて、深部に熱を保とうとします。その結果、手足の冷えや下肢の浮腫、体の倦怠感、肥満傾向が現れてきます。
しかしそういう状態でも徐々に現れるため、低体温であってもなかなか体調の変化に気づきにくいのです。
低体温になりたくなければ
やらない方がよいことをまず実践する方が簡単です。ギンギンに冷えたビールは確かに美味しいのですが、ほどほどに冷えたビールにしましょう。
お酒もぬる燗が良いのです。活動力の低下する50代頃からは特に体を冷やすことは慎んだ方が良いし、毎日をダラダラすごさず散歩したり、軽い体操をしたり活動的に過ごしたいものです。
低体温と最低血圧が高い関係も大事ですので次を参考にしてください。