笑いの力が免疫力を高め、プラス思考を引き出す
笑いの持つ力は私たちが思っている以上に大きい。これが今の所の実感です。究極的には免疫力に大事なNK細胞を活性化します。免疫はNK細胞が不活性だと病気になる。癌がその典型ですね。私たちも心と体が密接に結びついて切り離せないものであることを経験的にも良く知っています。体の病気になった時に、心の在り方が全く関係していない事は無いと考えて良さそうです。
「笑い」は感情に伴う表現ですね。
何か面白い、おかしいことがあると思わず笑ってしまう。
臨済宗妙心寺派の僧侶 光源寺文堂氏が言われました。
「笑えば喜びが湧き、心が正常化し、体が正常化する」と。
心療内科を創設した池見先生の体験
日本で心療内科を創設された故池見酉次郎先生は、その著書「続診療内科」でこう述べられています。交流分析の他に、私どもが従来の身体医学的療法の壁を破る上で重要な手がかりとなったのは、
体に働きかけることによって心を動かすという東洋的な知恵を深く知ったことであると。
池見先生自身、重い胃潰瘍になってしまって手術を計画されたときに、「心だけは明るく保とう」と心がけられたのです。その結果、手術前の検査では胃潰瘍が全くきれいに治癒していました。このような自らの経験が心療内科創設の大きな力となったのは間違いないところだったのでしょう。
心と体の不思議な関係。二つは切り離せないものであって、深く影響を及ぼし合っていることがわかりますね。
体に働きかけて心を変える。
ウイリアムジェームスが意表を突くようなことを言っています。これは今や有名な良く知られた話ですから聴いたことがあるのではないでしょうか?
「悲しいから泣くのではない、泣くから悲しいのだ」
普通は悲しいから泣くんだよと思います。
しかし次のように考えたということですね。泣くという行為が悲しみを呼び起こしてくるというのが、正しいんだよとウイリアムジェームスは教えてくれたんです。
大正時代、別所小善氏というお医者さんが「鬱状態」になってしまい、あるとき鏡を見て自分の顔の形相のすさまじさに仰天しました。
それ以来鏡に向かって笑う練習を朝晩続けたそうなんです。それによって別所氏は「うつ」を克服したというんです。
池見先生が言われた「体に働きかけて心を変える」良い実例です。簡単な例を言えばなんだかむしゃくしゃ気持ちがめいった時に、思いっきりスポーツをしてくれば、心はすっかり変わっていることなど良くあることですよね。
自らが癌患者でありながら落語の公演をし続ける方もいますし、笑いというのは癌細胞に立ち向かうNK細胞の動きを活発にすることは知られた事実です。
逆にストレスがたまると、免疫力は弱ってしまう。
ガハハと笑うも良し、ゆったりとリラックスして笑うも良し。驚いたことに作り笑いで無理やり笑っていても良いというんですから、誰でも実行できますね。笑いが大事だというと、「そんな楽しいことも無いのに笑えないよ」と言う人が必ずいますが、そんな人にこそ大事なんです。
笑うという事を日常に取り入れ習慣化することで、元気になれるのならお金もかからないので一挙両得です。
中村天風氏の気分転換法
あの中村天風氏も一日の嫌な思いを寝床に持ち込まずに寝たそうです。鏡の前で「おまえは大丈夫だ。きっと上手くいく」などと、自分自身の心の奥深くに届くように話しかけて、すっかり心を清めて寝床に入ったと聴いています。
昔の偉い人は、似たような方法で人生を切り開いてきているんですね。これを私たち凡人にもできる形にしてみたいと考えています。番組の中でみのさんが相変わらず大げさにドタバタやってるんですが、あれは失笑をもたらすんですがね。失笑ではさすがに違う種類の笑いですから、この類の笑は止めておきましょう。