1. ホーム
  2. 病気
  3. 睡眠
  4. ≫人はなぜ眠らなくてはならないのか

人はなぜ眠らなくてはならないのか


001691
誰でもぐっすりと眠れたと感じる日もあれば、そうでない日もあります。
睡眠不足の日は、その日の1日の体調ばかりか、気持ちまですぐれません。
それは何故なのでしょうか。睡眠とはそもそもなぜ必要なのでしょうか。

スポンサードリンク

脳の休息としての睡眠

227539人はなぜ眠るのか?の質問には、「体の疲労回復のため」と答える人が多いです。確かに、睡眠は体力の回復にも必要です。
しかし、最も重要な役割は「脳を休ませる」ことにあります

 

脳の重要さは御存じだと思いますが、脳は心身のほとんど全ての活動を指示するという重労働を毎日行っています。脳をフルに使うことは大きなストレスになるので、脳には毎日一定の休息が必要です。

毎日脳を休める為に最も重要な事は、睡眠によって意識レベルを下げて疲労を回復することなのです。良質な眠りは時間の長短ではなく、脳にとって十分な休息になっている眠りですから、私たちは良質な眠りをする必要があるのです。。

どのような眠りが脳を休ませる眠りなのか。

 「レム睡眠」と「ノンレム睡眠」

172919睡眠中の脳波を記録すると脳波は段階のある曲線を描いて2種類の眠りのタイプを繰り返していることがわかります。一般的に一晩の睡眠では浅い眠りから深まっていき、また浅くなっていくというパターンを4~5回繰り返して目覚めます。

眠りが浅いタイプを「レム睡眠」、段階的に深まるタイプを「ノンレム睡眠」といいます。

人は眠りにつくと、まず眠りの深いノンレム睡眠の第1段階に入ります。この寝入りばなでは、体に少し触れられただけでも覚醒してしまいますが、そのまま眠りが第2段階に深まっていけば、眠りは徐々に安定します。

第3、第4段階へと深まると脳波にはデルタ波(脳の活動が低下している時に出る脳波)が現れます。こうした睡眠を「徐波睡眠または「深睡眠」と呼び、これが多く得られればぐっすり眠れたと感じ、脳が十分に休息を得ています。同時に、筋肉の緊張はゆるみ、心拍数や基礎代謝、体温が低下して、体も疲労を回復しています。

一方、レム睡眠は約90分の周期で繰り返し現れ、1回の持続時間は朝に近づくほど
長くなります。この時脳は活動していて、浅い眠りにも関わらずなかなか覚醒しませ
ん。夢を見るのも、レム睡眠の時に限られるので、「夢見睡眠」とも呼ばれます。

中高年は眠る力が衰える?

172917中高年になると、朝の目覚めは早くなり、睡眠時間が短くなる傾向があります。減少するのは、レム睡眠の総量。1晩の睡眠時間のうちレム睡眠の割合は成人では約25%ですが、子どもでは約50%を占める時期があります。逆に高齢者では減少していき、10%以下になることもあります。

しかし、ノンレム睡眠のうち、熟睡する時間(第3、 4段階)がある程度途切れずに続き、浅いノンレム睡眠(第1、2段階)と脳を活性化させるレム睡眠が適度に現れれば、眠りの質は悪くはありません。つまり時間が短くても、自分に合った良質の眠りを得られていればよいのです。

しかし、昼寝やうたた寝などをしすぎると夜の熟睡が妨げられ、眠りの質が低下し、満足感はなくなります。だから昼寝を1時間もとるのは睡眠の質を悪くしている行為です。5分から10分程度に調整しましょう。

スポンサードリンク