12の禁止令による人生脚本の書き換えへの導入
今日は残り4つですね。
まずお伝えすることは、深刻でない程度の軽い禁止令を持つ人は珍しくないということです。禁止令は特別なことではないのです。
9.愛してはいけない、信用してはいけない。
小さな頃の経験から、皆に愛されてもどうせ愛は長続きしないと決めています。
親が夫婦げんかをしょっちゅうしていると、夫婦とは喧嘩するものと幼心に植えつけられ、子供なりに夫婦とはそういうものだと決めるのです。その結果自分が結婚しても離婚や別居したりすることがあります。
また、叩かれて育つと育児とは叩くものだと決心して自分が叩く親になってしまいます。(無意識のうちに決心する)
10.健康になってはいけない
色々と体の不調を訴えて愛情を獲得しようとします。心気症ともいいますね。お父さんやお母さんが病気がちであった場合、幼い子供には「健康であってはいけない」というメッセージが入りやすいのです。
普段はほおって置かれるのに病気した時には可愛がられる。それじゃあ病気した方が愛が貰えるという仕組みが子供に出来上がっても不思議じゃないのです。
お父さんは口では体を鍛えるんだと言っても、心配性の親だと雨の日はだめ、雪の日は風邪をひいたらどうするのと言う。
つまり口では体を鍛えなさいと言っても、現実には病気になるからやめておけと禁止する。
例えば子供は風の子だから、雪の中で思う存分遊ぶんだそといっておきながら、実際に雪の中で遊ぼうとすると、風邪を引くからまたにしなさいという。その結果僕は弱い子だとの条件反射ができあがってしまいます。
11.考えてはいけない
言われたことはできるけれど、新しい事ができない。今どきの大学生に多いのです。創造的に考えられず、思った通りにしなさいと言われるとパニックになったりします。
12.自然な感情を抱いてはいけない。
心身症の方はこの禁止令に苦しんでいるんです。自然の感情を封じてしまう。失感情症といわれるように、その場面にふさわしい感情が湧かない。お葬式で涙が出ない。怒りがあっても表せない。感情を失い、吐きださないものだから胃潰瘍などになりやすいのです。
現代は自然な感情を感じにくくなっている時代
現代は悲哀排除症候群といって、日常場面から自然に感じるはずの悲哀を排除している時代です。病院の存在で、肉親の死を時間をかけてゆっくりと感じるというようなことができにくくなっています。
病院で死ねば、すぐに葬儀屋が来て打ち合わせをしたり、葬儀の準備で忙しくなりゆっくりと悲しむということを排除してしまう。
本当は肉親は悲しみに浸り、葬儀などの手続きは周囲の関係者がすすめれば一番良いのです。昔はそういう仕組みがありました。
現代の仕組みはマスコミを中心に、醜いもの、痛い事、辛い事など自然な感情を排除する傾向が強く、心地よさだけを求めたり、そうでなければ悪ふざけなど極端な情報で満たされているように感じます。
アメリカでNASAから打ち上げられた宇宙ロケットが爆発した時、アメリカは直ぐに放映を止めました。あのようなショッキングな死の場面を子供に見せてはいけないという配慮でした。
ところが日本では延々と爆発の映像を流し続けました。日常的に殺人場面やセックス場面なども平気で流していますね。
余りに酷い事は子供には見せずに喪に服すべきなのに、日本は悲哀に鈍感になっているといえます。
人生脚本の書き換えで禁止令をぶち壊して新しい人生を生きる
以上12の禁止令をあげました。いかがでしたか。これを読んで、思い当たる人は、人生脚本を書き換え、その禁止令をぶち壊して新しい人生を歩むことができます。
これらの中には重いものと軽いものがありますし、軽重の差はあるんですが、誰でも何らかの禁止令を持っている事は珍しくありません。
あなた一人が禁止令に制限された生き方をしているわけではありません。
流石に1.生きていてはいけない は深刻な禁止令です。
この禁止令を持つ人は「自分を愛することを覚える」「自分は愛されるに値する人間だ」ともう一度決意しなおすことが必要になるのです。いわば生まれたての赤ちゃんから生き直すことになります。
もう一度生き方を変える許可を自分に与え、人生脚本を書き換える手順
どこをどう変えたいのか。どう生きたいのか。 それをじっくり考える必要があります。そしてゴール設定をします。今は○○だけれど△△の状態になるという風に。例えば、優しくて後悔しないような父親になると決心します。もう少し具体的に手順を書きます。
- まず、禁止令を探します
(これを探せないと解決ができません。繰り返し嫌な気持ち、後悔を味わうのはどの禁止令によるものなのか、しっかり考えて探し出しましょう。)
- 禁止令を探し出したら、良く味わう
そしてこれからどうするか、どうしたいかを考えます。
- 幼い頃にした決心をもう一度決心しなおす
自分はもっと良い状態になってもいいんだと、今もう一度自分に許可を与える、これは重要です。
例えばもっと良い両親に育てられていたら、ああいうとき、なんと言われただろうか。前の親を捨てて(気持ちの上で)良い親に育てられていたら、どのように人生は変わっていただろう。
遅まきながら、自分にもっと良い人生、幸せな人生を送ってもいいんだよと許可を与えます、決心します。今までは辛い人生を送ると自分自身で決心したのだから、今再び決心しなおします。
辛いのに今まで良く頑張ったねと自分を労わってやってください。しかし、親のせいでこうなったという考え方をしてはいけないのです。
親にせいにしない。なぜなら今の状態は自分で決めた結果だとわかれば、決心しなおすことができるのです。
具体的には、それぞれの人が考えることなので、一般的な言い方になりましたが、「もう一度生き方を変える許可を自分に与える」ということなのです。「私はOKなんだ」という自分への信頼感を取り戻していくというのが解決のポイントです。
この再度許可を与えることについては、簡単な事ではないのでまた話題にします。