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癌をめぐる日本人の抱える3つの問題


癌と日本人

生活習慣病として癌を捉え、日本人の抱える独自の問題を考えてみましょう。日本人の死亡原因第1位であり生活習慣病としての癌。
そんな癌を巡って日本人の抱える3つの問題をとりあげたいと思います。

 

癌を巡る日本人の3つの問題とは

 

1.癌は老化と生活習慣病に深く関係している
2.癌検診の受診率が20~30%程度と低すぎる
3. 現代人の目の前から死という現象が消えている

 

癌は老化と生活習慣病に深く関係している

 

癌が老化と深い関係があり年齢とともに増加します。
60兆個あるといわれている私たちの体の細胞のうち 1%が毎日生まれ変わっています。

私たちの体は毎日約6000億個の体細胞が再生されています。
本当に驚きですね。6000億個も毎日再生していれば、コピーミス(遺伝子の情報ミス)だって起こるでしょう。

そのコピーミスは年齢とともに増えてくる。その結果の一つが全身の機能の低下となって表れてくる老化です。

そしてそのコピーミスは不死細胞である 癌細胞も生み出します。

では遺伝情報のコピーミスを起こす最大の原因は何でしょうか?

これこそが誰でも一度は耳にしたことのある過剰に作られた「活性酸素」です。
間違えてはいけないのは、活性酸素は適量であれば、
わたし達の身を守る強力な武器として役立ってくれるものだということです

 


癌と原因

 

生活習慣病をはじめとして全ての病気の原因の90%以上を占めているといわれる
「活性酸素」から身を守る事が一番大事なことになります。

生活習慣病のキーワードは「活性酸素」です。

食事、運動、ストレス、喫煙、飲酒などについて対策をたてる必要があります。

癌検診の受診率が20~30%程度と低すぎる

 

「死ぬなら癌」を望む欧米のようにはとてもなれそうにありません。
欧米での癌検診率は70~80%と高く、癌での死亡は第三位以下です。

もし日本で癌検診率が欧米並みに高くなれば癌での死亡率は低くくなると考えられます。
どうすれば癌の検診受診率は高くなるでしょうか?

欧米で癌検診受診率が高い理由

欧米で癌検診受診率が高い理由の一つは、

「緩和ケア」が発達

「緩和ケア」が発達しており癌による「痛み」を抑えられているからだと思います。

日本でも緩和ケアへの取り組みが行われていますが、十分とは言えません。
癌による痛み、治療による副作用など考えるだけで恐怖です。

 

欧米人には信仰による支えがある

欧米人には信仰による支えがあるということです。欧米では癌になったとしても神が支えてくれるのです。残念ながら多くの日本人はそのような信仰を持っていません。家族とともに「癌による死」の恐怖と素手で戦わなくてはならないのです。

 

日本では主にこれらの二つの理由から「癌検診」受診率が低いと考えています。

解決策としては「癌」への緩和ケアをすすめていき、「痛み」や治療の副作用の苦しみへの不安・恐怖を取り除くことが必要です。

緩和ケアをすすめ、「癌」教育をすすめる。日本人は信仰の代わりに「知って理解する」ことで恐怖に打ち克つ道を探るしかないと思います。

 

3. 現代人の目の前から死という現象が消えている

 

昔はほとんどの人が家族が見守る中、家で死んでいったという事実がありました。「死」を実感できるのは身近な者の目の前での死だと思います。しかし現代では85%以上が病院で死んでおり、「死の過程」を残される家族に見せることができません。

それに加え、昔では「心臓死」という形で明らかに死んでいた人も「人工呼吸器」につながれ「生かされ」ています。現代では心疾患でない限り、酸素と栄養の供給があるかぎり
「心臓」は自動的に動き続けます。

脳死という状態になって初めて「死」と定義されるようになり、機械の力により呼吸させられ心臓は動いている。

脳死は「人工呼吸器」の発明とともに生まれた新しい死の概念です。科学技術が生み出した「死のかたち」と言ってよいのです。

全く意識の無い状態の人が脳死になるまで「死」と判断されない。このような状態の良しあしは別として、自然な状態では無いことは確かです。

加えて核家族で世帯分離がすすんでいる現代では、「死」は特に若い人々の目の前から消えています。現代の「死」の定義が死を決め、家族制度による影響はすぐには解決できない事ですが常に問題意識はもっておきたいものです。

 

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