変形性膝関節症にコンドロイチンやコラーゲンのサプリメントに効果は無い
変形性膝関節症に悩む高齢の女性は少なくありません。
年齢を重ねるほど関節軟骨の弾力性は失われ、
すり減ってきます。
痛みで歩くのが苦痛となり、
寝たきりになるのも早いと言われています。
変形性膝関節症に効くサプリメントとして、
コンドロイチンとグルコサミンがセットになって宣伝されています。
しかし、コンドロイチンは効果なく、
グルコサミンも効果はないあるいは大いに疑問なんです。
[tip]根拠はたくさんあります。
① イギリスの”Arthritis Research Campaign”の研究によると「コンドロイチンは効果なく、グルコサミンの効果も疑問である」との研究結果が発表されています。
日本語訳が次のサイトで読めます。
「関節痛にコンドロイチンは効かない」
②2009年ノルウェーのオスロ大学病院の研究発表。
変形性腰痛症で慢性腰痛になっている患者さんにグルコサミンやコンドロイチンを投与してもまったく効果なしとの研究もあります
③ 世界的権威のある医学総合誌
「ニューイングランド・ジャーナル」06年12/6号
「1583人を4グループに分け、コンドロイチン単体・グルコサミン単体・
その両方・偽薬単体を6ヶ月間投与。
はっきりとした差がない。」 という結果まで出ています。[/tip]
それではまず、
コンドロイチンやグルコサミンと関節の関係を知っておきましょう。
関節軟骨はコラーゲンという硬いたんぱく質がスポンジ様の構造になっていて、
その隙間にコンドロイチン硫酸とケタラン硫酸という弾力のある物質が隙間なく詰まっているんです。
ヒアルロン酸も関節液や軟骨に含まれていて
潤滑やクッションの役割を果たしています。
そのおかげで関節軟骨は大きな衝撃に耐えられるようにできています。
グルコサミンも軟骨成分を作る大切な成分で
これらはアミノ酸と糖からできています。
サプリメントとして飲むといったん分解されてから吸収されます。
しかし、ヒアルロン酸と同じで分解されたものが吸収されて、
もう一度コンドロイチン、グルコサミンになるというわけではありません。
私たちはコマーシャルに踊らされて
高額で無駄なものを購入していないかどうか、
色々と調べて一歩を進める必要があるようですね。
適切な治療をせず、
誇大広告を信じて却って関節炎を悪化させることがないようにしましょう。
変形性膝関節症の方は体重が変形を加速させますので、
体重管理をしっかりすれば必ず効果があります。