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ストレスを破滅的なものにする認知の歪み


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自分の認知の歪みはどの程度なのか点検してみましょう。ストレスを上手く処理できない人には物事の捉え方に歪みがあるといわれます。他の人にとっては特に強いストレスを感じなくても、ある人にとっては強いストレスになるということがあります。

物事をどのように捉えるかという点で認知の歪みがある場合があるのです。認知療法のバーンズはストレス思考10パターンを上げています。10パターンに当てはまるほど、ストレスにはまりやすい思考をしていることになります。あなたは次のような物事の捉え方をしていないかチェックしてみましょう。

1.全か無かの思考パターン all or nothing

完璧でなければ0であるという発想。その中間は認めることができない。話はそれるが、境界性人格障害の人はこの全か無かの考え方が特に顕著です。とにかく曖昧な状態を認められないので、少しでも上手くいかないと自分は駄目な人間と捉えてしまう。


2.一般化のしすぎ overgeneration

何か悪いことが起きたときに、根拠はないのに再び同じような悪いことが起きると思ってしまう。今起こっている出来事は、将来ずっと起こり続けるなどということは何の根拠もないのにそう考えてしまうんですね。

何の根拠もないとは言いましたが、幼いころに体験したことが後々まで尾を引いている事が多いと思います。体験は嫌な感情とともに記憶されているので、その嫌な感情が本人に客観性を失わせるともいえます。

 

3.心のフィルター  mental filter

マイナスのメガネ(フィルター)を通して生活するので、全てをネガティブに受け取ってしまいます。小さな頃に人に対する基本的態度が形成されますが、「私はOKではない(場合によったらあなたもOKではない」という自己と他人に否定的な態度が形成されてしまいます。
特に自分を認められないという発想が特徴となるので、事実をありのままに見てそれを認めるという認知の仕方に改める必要があります。

 

4.マイナス化思考 disqualifying the positive

よい事も何でもないことも、悪いことにすりかえてしまう。

 

5.結論の飛躍 jumping to conclusion

事実とは違うのに悲観的な結論になってしまう。

a.心の読み過ぎ 人の態度や言葉を悪い方に深読みしてしまう。
b.先読みの誤り 今後悪い事ばかりがおこると信じ込んでしまう。

 

6.拡大解釈と過小評価 magnification and minimizationル

物事の良い面は過小評価し、悪い面を拡大解釈してしまう。
マイナスの部分がわずかしかないのに、マイナスばかりを大きく見てしまう。

 

7.感情的決めつけ emotional reasining

客観的な事実はどうであれ、自分が感じていることが真実であるように考えてしまう。

 

8.すべき思考 should statements

「~しなければならない」と考えすぎて自分を追いつめてしまうこと。

 

9.レッテル貼り personalization

根拠もないのに、自分にネガティブなレッテルを貼ってしまうこと。

 

10.個人化 personalization

良くない出来事が起こった時に何でも自分のせいにしてしまう。

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以上の10項目。チェックしてどうでしたか?幾つ当てはまりましたか?
いつもこんな思考パターンが自動的に出てくるのなら、
人生は楽しくないし、辛くなりますね。


このような自動思考が浮かんだら、事実を検討して修正する必要があります。
疲れているときにこのような思考になるなら、少し休んでみることも必要です。

このような認知の歪み(事実とは違う歪んだマイナスの受け止め方をしてしまう)はストレスによる病気、例えばうつ病などを引き起こしてしまう原因となります。自分自身にどれぐらい認知の歪みがあるのか。

以上の10項目に当てはまるものがあれば、紙に書きだして、冷静に検討してみると良いと思います。人間は曖昧さの中に生きているし、それで良いのだと心底わかったら、10項目の全てが改善されると思います。

少し考えただけで世の中で絶対に~だという事が言われるとき、むしろ逆の事が起きたり、とても胡散臭かったりすることの方が多いと気づきますね。ゆるゆる思想を持つぐらいで丁度バランスがとれると思いますよ。

もっと自分に起こる事、世の中に起こることを別の角度から見るようにしたいものです。
同じ歴史は繰り返しません。自分にも同じことは起こりません。同じように起こっていると思うのは自分自身がそう仕向けている、認知の歪みからなんですね。

否定的・悲観的な考え方を、いかに肯定的・楽観的なほうへ変えていくか。
バーンズ博士の「自分を愛する10日間プログラム―認知療法ワークブック」が役に立つと思います。

 

 

 

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